☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆          HASTICニュースレター          第69号 2009年1月15日        北海道宇宙科学技術創成センター    ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆ ==============================  −今月の目次−   ☆ 2009年巻頭言   ☆ CAMUIロケット打上げ報告   ☆ フォン・カルマン賞受賞記念講演会開催のお知らせ   ☆ HASTIC特別セミナー「小型ロケットによる宇宙開発戦略を 展望する」のご案内   ☆ 「第6回HASTIC学術講演会」兼「第18回短時間無重力利用 に関する講演会」の案内・講演募集   ☆ 経営企画委員会 報告   ☆ HASTIC事務局便り ==============================           ○ 2009年巻頭言 ○       ○ 夢が叶うフロンティア 北海道 ○  明けましておめでとうございます。  経済情勢が急変した昨年、5月には宇宙基本法が成立し、宇宙開 発への関わりがより身近なものになってきたことは、北海道にお いて独自の宇宙開発を主軸として活動を続けている我々HASTICに とって大いに歓迎すべき変化であったと言えます。今年は、宇宙 基本法に基づき、国の宇宙開発の基本方針である宇宙基本計画が 策定されます。  宇宙開発には、長期展望と国際レベルの戦略が必要です。これか らの半世紀を見据えて宇宙開発計画が策定されなければなりませ ん。なかでも北海道は、我が国の宇宙開発にとって、貴重な存在 になるものと確信しております。来るべき革新的宇宙輸送時代に 備えたスぺースポートが必要になり、宇宙へのゲートウェイとし ての諸条件に優れた北海道が脚光を浴びる日が近いと考えらます。  国際宇宙ステーションでは、今年の3月まで、北大の古川教授に よる結晶成長実験が100回以上予定されています。着実に実験デー タが送られてきており、予想を超える現象もあるとのことで実験 結果がとても楽しみです。CAMUI型ハイブリッドロケットは昨年1 年間に17機も打ち上げられ、信頼性が格段に向上しました。 CAMUIは道産ロケットとして親しまれ、大きな期待が寄せられて います。植松電機には昨年3000名を越える見学者が訪れました。 北海道初の人工衛星Hit-Satは、多くの成果を挙げ昨年夏前に役 目を終えました。室蘭工大の航空宇宙機システム研究センターの 試験設備も充実してきました。  これらの活動内容は道内外で行われた展示会を通じ広くPRいたし ました。このように、子供たちに夢をあたえる身近な宇宙への取 り組みが、関係者の不断の努力により北海道内で着実に進展して いることは喜ばしい限りであります。人々に希望をもたらす宇宙 への夢は、北海道では「実現できる夢」になりつつあります。北 海道は、夢を実現できる大きな可能性を秘めています。宇宙の将 来にとって北海道は、夢と希望を託す貴重なフロンティアとして 大きく変貌を遂げてほしいと願っております。  本年も関係各位の益々のご発展を祈念いたしております。                   HASTIC 理事長 伊藤献一    ○ CAMUI-90Pハイブリッドロケット打上げ実験 ○        ○ 6機の打上げに全て成功 ○  平成 20 年 12 月 21 日(日)に北海道大樹町において実施し た CAMUI-90P 型ハイブリッドロケットの打上げ実験は、予定し ていた 5 機に追加の 1 機を加えた全 6 機全てについて安全に 実施され、無事に成功し、実験目的を全て達成しました。各機体 の打上げ時刻および結果は以下の通りです。 1号機 7:00 高度 1000 m までの加速度、燃焼室圧力、気 圧(高度)データの取得に成功。 2号機 7:40 不具合発生を想定した緊急制動、および全機 体構成品の回収に成功。 3号機 8:15 新型分離機構による放出に成功。コマンド伝 送によるパラシュート展開に成功。 4号機 8:50 モデル衛星搭載機体。機体、モデル衛星共、 飛行履歴データの取得に成功。 5号機 10:50 より高速飛行条件での緊急制動および全機体 構成品の回収に成功。 6号機 11:25 ダミーミッション装着時の良好な飛行特性を 確認。コマンド伝送によるパラシュート展開 に成功  今回のシリーズは、CAMUI ロケットを飛行環境試験に使用する ことを想定した基盤技術確認として実施されました。飛行環境試 験とはロケットによる高速飛行環境を利用して実施する試験のこ とで、空気取り入れ口などの空力デバイス動作試験、空気吸い込 み式推進機関の作動試験、超音速パラシュート展開試験、等が含 まれます。  飛行環境試験を実施するためには、飛行環境履歴データの取得、 ミッション装着時の飛行安定性評価、および、予想外の飛行履歴 を示した場合の緊急制動、等の技術が必要になります。ミッショ ン供試体の影響により飛行履歴(最高点到達時間)が事前に予測 できない場合には、コマンド伝送により適切なタイミングでパラ シュートを展開する必要もあります。  今回の実験シリーズにより、CAMUI-90P に関しては飛行環境試 験への適用が充分に可能であることが確認できました。本機体に より達成可能な飛行速度はマッハ 0.4 程度と限られていますが、 CAMUI-250 クラスを用いればマッハ 2.0 までの飛行環境試験が可 能となり、用途が更に広がります。今後の実用化開発にご期待く ださい。  ○ フォン・カルマン賞受賞記念講演会開催のお知らせ ○  HASTICニュースレター66号ですでにお知らせいたしましたとおり、 HASTIC会長秋葉鐐二郎先生が昨年10月国際宇宙航行アカデミーか らフォン・カルマン賞を受賞されましたので、HASTICではこれを 記念し無人宇宙実験システム研究開発機構(USEF)と共催で下記に より記念講演会を開催することとなりましたのでお知らせします。              記  日時 平成21年2月20日(金曜日)午後3時から午後5時  場所 無人宇宙実験システム研究開発機構5階会議室     千代田区神田小川町2-12   03-3294-4834   尚、午後5時から懇親会を予定しております(会費 2000円)。  お問い合わせ:電話:HASTIC事務局011-398-5505、        メール:office@hastic.jp          FAX:011-398-5506  会場席数の制限で先着受付となりますことを併せて申し添えます。         ○ HASTIC 特別セミナー ○   ○ 兼 日本機械学会北海道支部宇宙工学懇話会講演会 ○  ○「小型ロケットによる宇宙開発戦略を展望する」開催案内 ○  日本機械学会北海道支部宇宙工学懇話会、および、NPO 法人北 海道宇宙科学技術創成センター(HASTIC)の主催により、下記要 領で講演会を実施いたします。M5 ロケットでプロジェクトマネー ジャを務め、現在は次期固体ロケットプロジェクトマネージャと してご活躍の森田泰弘氏、および無火薬式小型ロケットである CAMUI ロケットの開発に取り組む北海道赤平市の民間企業、(株) 植松電機専務の植松努氏を講師として迎え、小型ロケットによる 宇宙開発戦略を展望します。講師の方々を交えてのディスカッショ ンの時間もたっぷり用意致しました。事前申込み不要、入場無料、 どなたでもご参加頂けます。奮ってご来場頂けますようご案内申 し上げます。               記 1.主催 日本機械学会北海道支部宇宙工学懇話会 NPO法人 北海道宇宙科学技術創成センター(HASTIC) 2.日時 H21年2月2日(月) 14:45〜18:00 3.会場 北海道大学工学部C棟新講義室(C214) 4.プログラム 14:45〜15:45 講演1:「次期固体ロケット開発計画の現状と展望」 森田泰弘 JAXA 宇宙輸送工学研究系教授、北海道 大学宇宙探査工学講座客員教授、次期 固体ロケットプロジェクトマネージャ 16:00〜17:00 講演2:「CAMUIロケットが切り拓く新天地を展望する」 植松 努 (株)カムイスペースワークス代表取 締役、(株)植松電機専務 17:00〜18:00 フリーディスカッション 「小型ロケットによる宇宙開発戦略を展望する」 司会:永田晴紀(北海道大学工学研究科機械宇宙工学 専攻・教授) 想定される話題: ・宇宙開発の現状をどのように評価するか? ・今後、あるべき宇宙開発の姿 ・その中で、我々(宇宙開発機関、大学、民間) が果たすべき役割 ・小型ロケットをツールとした宇宙開発戦略 ・小型ロケットはどのような社会を切り拓くか?       ○ 「第6回HASTIC学術講演会」兼 ○    ○ 「第18回短時間無重力利用に関する講演会」 ○          ○ 案内・講演募集 ○  開催日:平成21年3月11日(水)  場 所:北海道大学学術交流会館      札幌市北区北8条西5丁目 TEL 011-706-2141  主 催:NPO法人北海道宇宙科学技術創成センター(HASTIC)  協 賛:日本機械学会北海道支部、日本機械学会宇宙工学部門、      日本マイクログラビティ応用学会、      日本航空宇宙学会北部支部(予定)  趣 旨:本講演会は、HASTIC の前身団体である北海道マイクロ      グラビティ研究会により実施されてきた「短時間微小重      力利用に関する講演会」を発展させ、講演募集対象を宇      宙関連の学術(技術、科学)全般に広げ実施するもので      す。オリジナルの研究を第一としますが、他学協会に既      報の論文も広く参加者に知って頂くという観点から歓迎      致します。また、アイデア段階の萌芽的研究も歓迎致し      ます。  講演申込締切:2009 年 1 月 20 日(火)  予稿原稿締切:2009 年 2 月 20 日(金)  ホームページ:http://www.hastic.jp/  参 加 費 :講演会2,000円(講演予稿集を含む)         交流会1,000円  問い合わせおよび申込先:       〒060-8628 札幌市北区北13条西8丁目       北海道大学大学院工学研究科 機械宇宙工学専攻       宇宙環境応用工学研究室内       第6回HASTIC学術講演会事務局 (担当者 藤田、多賀)       TEL 011-706-6385 FAX 011-706-7841       E-mail: tagam@eng.hokudai.ac.jp         ○ 経営企画委員会報告 ○  平成20年12月24日(水) 14:00より、HASTIC事務所において第62回 経営企画会議が開催された。議事の概要を以下に報告する。  事業報告として、11/28 (金)に名古屋ポートメッセで開催された 「第1回全国航空宇宙フォーラム」への参加、中央省庁への要望 活動実施、および12/21 (日)に大樹町でCAMUIロケットの打上げ 実験を実施したことが報告された。全国航空宇宙フォーラムは、 航空産業分野で中小企業が参入可能な業務に関する意見交換の場 という雰囲気で、宇宙開発色は薄い感じとのことであった。北海 道からはHASTICが参加し、他地域からは、秋田、新潟、大田区、 神奈川、栃木、中部、岡山、九州等から参加があった。中央要望 では、経済産業省、国土交通省、文部科学省を訪問した。北海道 で実施されている自発的宇宙科学技術開発活動、次世代宇宙機の 実利用を目指した法制度の整備、大樹町における飛行関連施設の 整備、宇宙基本計画における北海道を始めとする地域活動の位置 付けの明確化等に対する支援を要望し、概ね好感触を得た。大樹 町打上げ実験についてはWG活動報告として詳細が報告された。  各WGから活動報告が行われた。ハイブリッドロケットWGからは、 目的としていた試験項目(燃焼室圧力のオンボード計測、コマン ド伝送によるパラシュート開傘、およびトップスピードからのパ ラシュート開傘によるミッションアボート)の全てに成功したこ とが報告された。固体ロケットWGからは、12/19 (金)に開催され た第22回次世代固体ロケット研究会の様子が報告された。米国に おける小型アマチュア固体ロケット打上げの様子、新型推進薬の 開発状況、有翼ロケット機の後続性能検討、ロケットの空中発射 に関する海外情報等が主な話題であった。超小型衛星WGからは文 書により報告があった。宇宙環境利用WGからは、コスモトーレの 利用が増えていること、マイクログラビティ応用学会誌裏表紙に コスモトーレの全面広告が何回か掲載されたことにより,研究者 への周知が進んでいることが報告された。道新宇宙実験コンテス トについては、一次審査が間もなく終了の見込みとのことであっ た。また、第6回HASTIC学術講演会の準備状況が報告された。  ロケットプレーン社の近況が報告された。金融危機の影響により 資金調達が不調で、開発スケジュールが遅れている。現時点では 2011年にロールアウト(運用開始)、テスト飛行開始、2012年商 業飛行開始の予定。F104を保有するスターファイター社と業務提 携を結んだ。KSCでF104の商業運航を始める計画である。関連し て、F104を使用してCAMUIロケット上空発射の技術開発を行う計 画が検討されている。Chack Lauer氏から永田に技術的問合せが 有り、現在、来年中の実施に向けて調整中。  HASTIC会長の秋葉先生がフォン・カルマン賞を授与されたのを受 けて、受賞記念特別講演の企画が進行中である。2/20 (金)に東 京で実施する方向で調整中である。HASTICとUSEFの共催事業とし て実施する。  市民セミナー企画として、宇宙開発戦略本部から講師を招き、1 〜2月を目処に北海道宇宙開発セミナーを実施したいとの方針が 提案され、了承された。また、次年度の企画として、春休み宇宙 教室の準備を進めていることが報告された。実施費用確保のため、 「子どもゆめ基金助成事業」に申請済み。4/4 (土)に札幌共催ホー ルで実施予定。JAXAから的川先生を招き、コズミックカレッジの 形式で実施する。(株)植松電機の協力も得られる見込み。  次年度の展示会参加について、ISTS(つくば)とIAC(韓国)が 検討された。IACについては参加費(60万円)の手当てが課題で ある。ISTSは参加、IACは引き続き検討の方針となった。         ○ HASTIC事務局便り ○  12月21日(日) CAMUIロケット打ち上げ実験in大樹町(伊藤・ 永田・植松・梅村)  12月22日(月) 十勝圏・樂山氏来社  12月23日(火) 宇宙少年団札幌分団視察(伊藤)  12月24日(水) 第62回HASTIC経営企画委員会開催  12月26日(金) 道庁・経済産業局・道経連訪問(伊藤)   1月 6日(火) エア・ウォーター・石原氏来社   1月11日(日) 宇宙少年団札幌分団視察(伊藤)   1月15日(木) 北海道開発局訪問(伊藤・石原・八木橋・川手 ・木戸・黒川) ――――――――――――――――――――――――――――――  HASTIC ニュースは,道内外の航空宇宙関連活動に関する  最新情報や,道内を中心とした宇宙関連技術開発の最前線を,  メールマガジン(月刊)によるニュースレターでお届けしま  す.今後とも宜しくお願い申し上げます.  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